女装美少年と女2

街中をゆく二人の姿は、まるで仲の良い女性同士のようだ。だがその内実は、女装美少年と女優による倒錯的な関係。日常の光景に溶け込む穏やかさの裏で、視線を交わすたびに高まる支配と服従の緊張が漂う。BL的な空気感とレズ的構図が微妙に交錯し、現実と演出の狭間に生まれるフェティッシュな違和感が、本作全体の軸を形作っている。

宮村恋は脚線の美しいスレンダー体型に妖艶な笑みをまとい、観る者を射抜く支配的女優。対するゆうやは、端正な顔立ちと柔らかな輪郭で中性的な魅力を放つ。ニューハーフカテゴリの中でも、彼の“変身過程”そのものが見どころとされ、メイクで作られる二重まぶたや滑らかな首筋のラインが、少女的色気を引き出していく。口コミでも「肉食的な宮村に圧されるゆうやの可憐さ」が高く評価されている。

プレイでは宮村のペニバン責めが主導となり、女装によって「女」として扱われるゆうやの心が少しずつ蕩けていく。化粧台前での緩やかな支配、からかうような囁き、腰を押し込まれる瞬間に走る痙攣。そのたびに表情の揺らぎと喘ぎ声が絡み合い、心理的な倒錯を極限まで描き出す。レビューでは「言葉責めの鮮やかさ」「M男要素としての完成度」を指摘する声が多く、視覚と聴覚の両面でのフェチ性が群を抜いている。

総じて本作は、美少年出版社によるシリーズ「女装美少年と女」のコンセプトを忠実に継承した作品だ。女装×ペニバンというレーベル特有の構図を、よりレズ寄りにシフトさせた演出が特徴で、M男作品の領域にも踏み込む挑戦的な実験作。支配と同化の二重構造、化粧美という儀式的変身を通じて「性の境界」を問い直す一本として、強烈な視覚的快楽と知的倒錯を併せ持つフェチAVに仕上がっている。